2017年04月11日掲載文
フィールドアドバイザー宇留野達幸氏のレポート
〜下流での4月度月例会 〜
4月2日の日曜日、4月度の月例会が下流(したる)で行われました。
プライベートならこの日に下流は選びません。何故ならこの日は「ナライ」(北東風)がかなり強く吹く予報だったからです。下流は南伊豆にあって西風には強い釣り場ですが「ナライ」には弱いのです。また、中潮でしたが午後3時頃が干潮で、それもかなり下げる潮回りでした。下流の特徴として、午後に時合が訪れることが圧倒的に多いのですが、この日はその午後の時合の時に潮が思い切り下げている状況。またそうでなくともナライが強いので沖磯には乗れず、水深の浅い地方周りを攻めざるを得ないからです。
朝の4時頃に下流に到着すると案の定、ナライが強くて沖磯には乗れる状況ではありません。私は1人で地方の「小黒(こくろ)」に乗りました。水深は浅いのですが、寒の時期には意外なほどの好釣果に恵まれることが良くあります。
ただ今日の潮回りを考えると午後には非常に釣りづらくなってしまいますから何とか午前中に勝負をつけたいところです。午前中に時合が到来してくれるでしょうか?
磯に上がってまずチャランボを2本立てて荷物を全部引っ掛け、それから仕掛け作りです。
愛用の6.3mの磯竿に道糸とハリスは2.25号。ウキはF-LOGICのバーテックス(Mサイズ、G2負荷)を選んで、針はヤイバヒネリグレの6号を結びました。
沖を向いて右斜め前方約20mのところに溝があります。また手前は比較的水深がありますが、少し沖では馬の背状に浅くなっています。
手前を狙うとあっという間に餌が盗られました。エサ盗りの正体は大半がフグ。あとはウミタナゴやベラなどです。大きな赤目フグを3匹と小さなショウサイフグを数えきれないほど釣り、いつの間にか6号の針がなくなって、ヒネリグレの7号も底をついてきた頃にやっと35cmを超える検寸サイズの口太が釣れました。いつもながらボーズ逃れが確定するとホッとします。
その後、おびただしい数のフグに混じって時々メジナは釣れてくるもののどれも25~30cm程度のものばかりです。そうこうしている内に10時になり、船長が見回りがてらに弁当を届けてくれます。美味しい弁当を頬張り、暖かいお茶を飲んで暫し休憩した後に気を取り直して釣りを再開しました。しかし、さしたる釣果もないままにお昼になってしまいました。
潮は大きく下げて磯の周りではあちこちでカジメが水面に顔を出しています。仕掛けの遊動部分を小さくし、ハリスもどんどん縮めながらカジメの間を釣っていきます。
午後になってしまい、今日はもうダメかと諦めていたら少し大きな魚が掛かりました。水深が浅いので横走りします。盛んに首を振るので「何だ、サンノジか。」とがっかりしながらやりとりしましたが、浮かせてみると何とこれがメジナでした。
40cmを少し超えて本日の最大魚でしたが、残念ながら例会優勝には届きませんでした。やっぱり下流の時合は午後でした。
釣行データ 4月2日(日)
場 所:南伊豆 下流(小黒)
天 候:曇り
渡 船:坂下丸
潮回り:中潮(満潮:午前8時過ぎ)