2016年05月06日掲載文
フィールドアドバイザー小川泰史氏のレポート
〜「たかが一発・されど一発」 Part1 〜
みなさんこんにちは♪
兵庫支部の小川と申します。
この度の熊本県を中心とする震源の地震で犠牲になられた方々へ謹んでお悔やみを申し上げます。
そしてこの地震で被災された皆様へ心よりお見舞いを申し上げます。
私も神戸で同じような環境に見舞われましたが、当時は公私共に復旧、復興作業を行いつつ、寝所を確保出来た後は釣りも楽しんでおりました。
前向きに進むには馬力が必要です。ストレスも溜まります。是非皆さん無理のない程度に釣りやレジャーでストレスを発散しつつ、前向きで頑張りましょう!
私に出来る事なんてたかが知れておりますが、個人的にもできるだけ支援して参ろうと思います。
さて、タイトルにあります「たかが一発・されど一発」単純に察する事が出来るような釣行ではありましたが非常に思い出深い釣行となりました。
4月29日 この日は私が所属しております山元八郎名人主催のクラブ「八釣会」の大会。フィールドは「徳島県・堂ノ裏のカセ・イカダ」ターゲットはノッコミ期の「大型サヨリ&マダイ」
当初は30日の夕方からこれまた別の大会に参加する事が確定しておりましたので「連チャンは無理だなぁ」と思いつつ、大会案内を部屋に置いておりましたところ、私と同じく「YAIBA-Xフィールドスタッフ」を務めさせていただいております妻が「何これ?楽しそうやん♪行きたい!」「でもなぁ、次の日はあれやしぃ」「へぇ〜、自分だけええなぁ…」「わかったわかった、行きまんがな…」
そんなこんなで現地へ向かいましたが、会場となる「細川渡船」さんには女性やお子さんも沢山参加しておられる様子。私も例に埋もれず2人分のエントリーを済ませ、山元八郎名人の事前情報に耳を傾けておりますと、キーワードは「置き竿」ここ最近はそんなノリでマダイがヒットしている様子。そんな事を頭の隅っこにしまいながら船は出船、我々も無事イカダへ降りました。
ここのイカダには屋根とトイレが完備されておりますので女性や家族での釣りには最適です。潮の流れが速いので有名なところですが魚種も多彩。ビギナーにも対応出来る釣り物も沢山いますよ♪
そして早速準備を開始。マダイ釣りのタックルですが、私が磯竿125-53 道糸は「ヤイバウルフライン・道糸イエロー1,7」ハリスは「 ヤイバウルフライン・フロロハリス1,7」の17通し、ウキは山元工房・タナプロ3Bにツーシンカーの−2B(水潮・ヨレ潮対策で現場合わせように水中ウキの浮力を1ランク軽めにしてます)針は「喰わせチヌ・ケイムラ3号」
妻は竿が15-530 ラインは2号通し、あとは同じです。
コマセはヌカにアミエビ、サシエサにはサシアミ、それにマダイ用のオキアミを渡船備え付けのタライの隅っこにまとめ、エサを撒いてサヨリが見えればサヨリ釣り、それまではマダイやチヌを狙ってみようという魂胆。
サヨリ釣り用には別途竿に仕掛けをセットしてスタンバイ状態です。
しかしサヨリは数日前から産卵に入り極端に食いが落ちたそう。見えたり水面でピチャピチャすればすぐにスイッチできるようにと準備しながらも…堂ノ裏では予想外の「潮が動かない」状態にのっけから躓く羽目に…
「まぁ、そのうち潮も動くだろう、堂ノ裏やし…」そんな甘い考えも「これじゃぁこの仕掛けではダメだなぁ」そう思った開始40分後に隣の妻がバシッと合わせを入れ、そして難なく取り込んだのは40センチクラスのチヌでした。
はしゃぐ妻にヘコむ私…そしてそこから30分後、遂に私にも待望のアタリ!
マダイなのかチヌなのか「竿は叩いてるようだけど…」そして水中から分かる長細いシルエット。そうです。ボラです…
「まぁ、次頑張りぃな」と言わんばかりの妻の笑顔に私は「サヨリでも狙おっか」と思いながらも引き続きマダイ狙いを続行。ですが今日はイカダ釣り。いつまでたっても動き出さないフラつく潮に基本エサは残る環境…そうなると眠くなるのは当たり前。そんな状況からの「置き竿釣法」へシフトしましたが、足を伸ばして座りながら半分寝てる上にたまに回収してもエサは残る状況が続く中「ウキが消えたような気がする。ウキ見える?」に、妻も「ウキ?…見えないねぇ」と、私は重い腰を上げ妻に確認するレベルの呑気なやり方で巻き合わせ。
すると結構な重量感と共に結構な走り。そして時折竿を叩く…
「チヌではないだろうけど、竿を叩くからといってマダイと思わせといて実はボラのサイズアップじゃないの?とりあえず魚を確認したいねぇ」と言いながら、徐々に鮮明になる水中での魚のシルエットに「ボラ?マダイ?…マダイや!」ノッコミ期のマダイなので黒ずんで分かりにくかったのと、釣りあるあるの思わせぶりには大抵慣れておりますのでそんな感じでのやり取りの後、無事タモに収まったのは60センチクラスのナイスなマダイでありました。
そしてこの時に使用していた針なのですが、あれを使ってもこれを使ってもという、そんな環境だっただけにふと目に付いた「プロフェッショナルグレ6号」をチョイスしておりました。これをチョイスした理由というのに「これ!」という理由はなかったのですが、独特とも言えるこの形状とこの大きさなら大型サヨリだと針がかりしてくれるかも?という、そんな感じでのチョイスでありました。
さらにこの針の恩恵を受けたであろうと思ったのは「針の掛かり方」でした。
「どうやったらこんな針掛かりをするんだろう」と考えさせられるような外掛かり。「親切な方が掛けてくれたんであろうか(笑)」それは冗談として、魚が見切ってエサを交わす時にかかったのか、それともチモトの部分を横抱きのように咥えた時に掛かったのか…とにかく魚と一瞬のコンタクトに威力を発揮する「デルタポイント」にネムリすぎない針先形状が合致したかのような今回の針掛かり…プロフェッショナルグレさまさまでありました。
それを遠目に見ていた船長さんがやってきて「今日はちょうど徳島新聞さんが来てるし、とりあえず写真を撮ってもらおう」という事で、釣り人冥利につきる時間を味わいながらも「サイズアップ」「あわよくばサヨリ」と意気込んだのが裏目に出たのか…これっきりそれっきりでありました(笑)
そして競技終了。サヨリの部はペアの釣果、マダイの部は個人の1匹重量という事ですので自分のマダイはどの辺りなのかなぁ、と淡い期待をしつつもそこは八釣会、名手と呼ばれる方も多数参加されていましたので「70超えないと圏外もありうるな」と思っておりましたが…まさかのマダイの部で1位となりました。
成績発表時にはずらりと並べられた景品の中を上位の方から選べるのでありますが、今回は徳島名産の「なると金時」に「しいたけ」そして参加女性にはもれなく「鳴門わかめ」と全員には徳島のかねこみそさんから「塩麹」を頂き「釣った魚とこの食材で美味しいひと時をお楽しみください♪」と言わんばかりのお土産となりました。
そして妻からは「行ってよかったやろ!」と、普段とは真逆な感じで帰路につき、翌日の釣行へ備えるべく「爆睡」しました(笑)
Part2へ続きます…